広報「やまゆり」第92号

新しい「ミサの式次第と第一~第四奉献文」の変更について

典礼委員 三原 智子
 
長い間、ミサをあずかっていてやっと正面を向いてミサ答えが言える様になったこの頃、「エッ」変わるの?周りの反応が聞こえて来る様です。
何らかの理由があるにしろ日本カトリック典礼委員会の方々も大変だろうなと思いつつ、『どこがどう変わるのか。』と興味深く説明会に行って来ました。
所々変わりますが、一番変わるのは、司祭「皆さんと共に」、会衆「司祭と共に」→「またあなたとともに」となるところです。一番多く出て来る言葉ですね。
変わるのは2022年11月27日(待降節第一主日)からですから一年かけて覚えてまいりましょう。


【参考 カトリック中央協議会Websiteより】
新しいミサの式次第と第一~第四奉献文等の実施に向けて

教皇庁典礼秘跡省は、本年(2021年)5月23日(聖霊降臨の祭日)付で、日本の司教団から提出されていた以下の式文を認証しました(Prot.N.148/14)。
・「ミサの式次第と第一~第四奉献文」
・「ミサの結びの祝福と会衆のための祈願」
・「水の祝福と灌水」
日本司教団はこの認証を受けて、2021年度日本カトリック司教協議会第1回臨時司教総会(7月開催)において、これらの新しい式文によるミサを2022年11月27日(待降節第1主日)から実施することを決定しました。
・新しい「ミサの式次第と第一~第四奉献文」等は2021年5月23日付で教皇庁
典礼秘跡省によって認証されました。同年7月に開催された日本カトリック司教協議会第1回臨時司教総会で認証に関する報告と説明が行われ、2022年11月27日(待降節第1主日)から実施されることが決定されました。2022年2月に開催される日本カトリック司教協議会定例司教総会で、新しい「ミサの式次第と第一~第四奉献文」等の使用を正式に定める「教令」が公布されます。また、司式者用の儀式書は2022年9月末に発行される予定です。
・新しい「ミサの式次第と第一~第四奉献文」等に関する説明は、2021年7月
に開催された臨時司教総会で行われ、続いて9月6日~7日の全国典礼担当者会議で教区の典礼担当者に対して行われました。説明用の冊子は10月20日付で発行され、これを用いて10月末以降、教区・修道会・信徒を対象とした説明会が順次行われます。
・歌唱用の旋律に関しては、現行『典礼聖歌』201番と『ミサ典礼書』巻末の旋
律の修正、ならびに新しい式文のための作曲が2021年12月末までに行われます。これらの旋律は2022年2月に開催される定例司教総会で審議される予定です。旋律の確定後、カトリック中央協議会ウェブサイトでPDFによって公開されるとともに、『典礼聖歌』の「補遺」として発行される予定です。
・会衆用式次第は、先に簡易版をPDFで提供する予定です。書籍版は、カトリック出版社への説明の後、各社が編集・発行準備に取りかかる予定です。
新しい「ミサの式次第と第一~第四奉献文」等の実施までの手順

アベイア司教様 健軍教会二度目のご訪問

早田 明子

十一月二十八日アベイア司教様がご訪問されました。健軍教会には二度目のご訪問で九時半のミサを司式されました。ミサ後、司教様と信徒の話し合いが二十分程度設けられ、事前に信徒の皆さんに質問を募集しましたがなかったため四名の教会委員が質問することになりました。
佐々木財務委員からは以下の質問がありました。
信徒の高齢化(二年にも亘るコロナの影響もあると思いますが。)や、ミサに与る若い信徒の方が減る状況の中で、教会の財政を助けるためのおのおのの分に応じた維持費についての質問でした。「今の実情では維持費を納める信徒が減り、このままでは数年せずに財政が立ち行かなくなりそうです。どうしたらよいでしょうか。」と言う切実な質問でした。アベイア司教様は外国の例などいろいろ具体的な話をされましたが、同じ家庭で親が維持費を納めていても子供に収入があるなら子供も納めるべきだとも話されました。
また田中教育委員からは、学校行事やクラブ活動でなかなか子供ミサが開催される日曜日に来られない児童、生徒の事等の実情を話されました。
この事について少し参考になる聖書のみ言葉があります。申命記の六章四節から七節、これは晩のミサの中の「神のことば」ですが、
「聞け、イスラエルよ。我らの神、主は唯一の主である。あなたは心を尽くし、魂を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。今日わたしが命じるこれらの言葉に心に留め、子供たちに繰り返し教え、家に座っているときも道を歩くときも、寝ているときも起きているときも、これを語り聞かせなさい。」
私自身、自分の子供に怠って来たので耳の痛い事です。かつてT神父様が「甥がミサにほとんど行っていない様である。」と嘆いておられた事を思い出しました。
また、教会のおきてのはじめには、「主日と定められた祝日にミサに与りそれらの日を聖とすることを妨げる仕事や活動を控えること。」とあります。この事を守り積極的にミサに与る、児童、生徒、子供たちでカトリック健軍教会がにぎわうことを願う此の頃です。模範となる大人も然りです。

福岡教区主催「信徒養成プログラム」に参加して

野々目 洋

「信徒養成プログラム」は信徒の生涯学習の一環として、社会に生きるキリスト者としての能力、可能性を活かし、能動的にそれぞれ置かれた場所で宣教司牧に貢献し、実践することを目的として、2019年より途中コロナ禍のため1年のブランクを挟んで合計9回開催されました。レナト・フィリッピニ神父(聖ザベリオ宣教会、玉名教会主任司祭)とファシリテーター(進行役)として荒川千衣子さん(元笹岡教会 現大田原教会(栃木県)信徒)、菊川真理子さん(大牟田教会信徒)がチームを組み指導に当たってくださいました。また櫻井尚明神父(手取教会主任司祭)、嘉松宏樹神父(長崎教区司祭 福岡カトリック神学院養成者)にもそれぞれ1回指導に当たって頂き、最後の第9回にはアベイア司教によるミサが行われました。
最初の3回は手取教会で、残りの6回は島崎教会で日曜日一日を費やしてのハードなスケジュールでしたが熊本市内および熊本県北の各教会から18名の信徒が参加しました。
1~3回は「社会の中で生きる信者」、4~6回は「聖書とみことば」、7~9回は「典礼と体験、宣教と証し」をテーマとして発題、ワークショップ、分かち合い、振り返りの中で学びを深めるとともに自身の信仰の深化にも努めました。毎回ミサが行われる夕方にはかなり疲労が蓄積していましたが、同時に一日イエス様に導かれ、仲間と共に聖霊に満たされた充実感を感じながら家路につきました。
プログラムに参加したことで、私は聖書のイエス様のみ言葉から教えを受けるだけではなく、今、イエス様が正にここにおられ、私たち一人ひとりに語りかけておられることに気付き、聖霊が私自身の中にもおられることを強く感じるようになりました。私たちにとってはこの世界が唯一で、限られた時間の中で生を受けており肉体は滅びますが、神様にとっては世界という空間的制限や時間という一過性の制限はなく、神様は全ての存在、「わたしはある」(出エジプト記3.14、ヨハネによる福音書8.58)であることを意識するようになりました。だからこそ2,000年前、イエス様がイスラエルにおられた時から見れば遠く時代を下った世界の辺境の地の異邦人である私たちにも神様の救いがあると思います。
この「信徒養成プログラム」は、その目的にもあるように受講した信徒には「宣教司牧に貢献し、実践する。」ことが求められています。プログラムを終えたこれからは、私が受けた恵みをどのように活かしてゆくか考え、実践してゆきたいと思います。

お知らせ

1 カトリック健軍教会ホームページは、「カトリック福岡司教区」のホームページからもアクセスできます。福岡司教区のホームページには「主日の音声説教」や「平日にもみことばの配達」などが掲載され大変充実した内容になっていますので是非一度ご覧ください。(再掲)
2 「信徒養成プログラム」の記事でご紹介した菊川真理子さんはモニカさんというお名前でユーチューバーとしても活躍され、カトリックやキリスト教についてのわかりやすい5分程度の動画を発信しておられます。すでに約60本の動画がアップロードされていますので是非パソコンやスマートフォンでアクセスし、ご視聴ください。

(編集後記)

主のご降誕、おめでとうございます。今年一年を振り返って、皆様どのような年だったでしょうか。コロナ禍に振りまわされた方も多いと思います。マスクなしで外出できた日々が遠い昔のようにも思えます。神様がどのような意図で私たち人類にこのような試練をお与えになっているのかは、まだ私たちには知るすべもありませんが、いつの日か人類にその意図をお教えになることでしょう。一筋の明かりが見えてきた今、神様による救済を信じ、主により頼みましょう。
主の平和。

野々目 洋